ユニセフまとめ。新型コロナウイルスの感染が広がるアフリカの最新情勢

最終更新日 2024年11月18日 by erum

日本でも多大なる影響を及ぼしている新型コロナウイルスですが、アフリカも情勢は非常に厳しくなっています。
南アフリカの全土でも厳しく外出が規制されるようになり、自由に行動することができなくなっていることがニュースでも報じられました。

 

日本ユニセフ協会が考える新型コロナの脅威

この国は日本ととても縁が深い国です。
一番規模が大きい工業国である南アフリカは、日本企業も多く進出し、関連工場や会社もたくさんあります。
当然、現地で働く日本人社員やその家族もいるため、帰宅したくてもままならない状況の方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

参考:日本ユニセフ協会

しかも、現地の医療体制はかなり不安が残る状態です。
国際的にも医療体制が整った日本でさえ、大変混乱している状況です。
元々医療体制が万全ではないところに新型コロナウイルスの混乱が加わり、とてもまともな対応は期待できないとの情報も入っています。
最低限の医療水準を満たしているのは、ごく一部の富裕層向けの医療機関です。
他の一般的な病院はウイルスに対してきちんとした対応ができる体制は整っていません。

 

人工呼吸器を正しく扱える人間はほとんどいない

感染者は肺炎の症状がひどくなるので人工呼吸器が欠かせませんが、病院で働く医療スタッフの中でも人工呼吸器を正しく扱える人間はほとんどいません。
人工呼吸器自体が流通していないので、ウイルス騒動が起きる前から人工呼吸器を見たことがないスタッフの方が多いぐらいです。

これはこの国の長年の問題でもありました。
治安情勢も安定していない上コロナウイルスのダメージが加わり、国中がパニックに陥っている段階です。
最初の感染者が出たのは、3月の5日です。
初感染ケースが確認されてから一気に感染者が広まり、月末を待たずに900人以上の感染者が出てしまいました。
なぜここまで一気に感染が拡大したのか不思議に感じるかも知れませんが、実はこの国の成人はエイズウイルスの感染率が20%を超えています。
エイズウイルスに感染すると免疫力が著しく低下し、諸々の感染症にかかりやすくなります。
そのため、免疫力が落ちている人間の多さから新型コロナウイルスの感染率も高くなったのではないか、と専門筋も分析しています。

 

政府も厳しい外出規制を始めた

急速に感染が広がっていることは間違いなく、政府も厳しい外出規制を始めたわけです。
外出が制限される期間は、今のところ3週間を予定しています。
治安関係者や医療関係者は仕事の都合上動かないわけにはいきませんが、それ以外の一般市民は義務として自宅にとどまらなくてはいけません。
飛行場でもすべての航空便の運航にストップがかけられ、もはや国の外に脱出することも不可能になりました。

万が一感染したときはもちろん、他の病気や怪我で病院を訪れたとき、どう治療して貰えるのか、対応方法に関してはまだ発表がありません。
食料品の買い出しに対するルールも決まっていないので、国民一人一人が不安と疑問の中、ただ家にいるしかない状況です。

 

国民がもう1つ恐れているのは凶悪犯罪の増加

ウイルスの影響も恐ろしいものですが、国民がもう1つ恐れているのは凶悪犯罪の増加です。
貧富の差が激しくひどい犯罪も続出していたため、この騒ぎに便乗してもっと悪質な犯罪が引きこされる可能性は十分に考えられます。
政府もウイルス対策でバタバタしているので、万が一暴動などが起きたときに早急に鎮められるかどうか、疑問視する声も上がっています。
このように、混乱は各方面に広がり、予断を許さない状況です。

既にWHOは新型コロナウイルスをパンデミックとして指定し、全世界で30万人以上の感染者を確認しています。
残念ながら亡くなってしまった方も1万4,000人以上いらっしゃいますが、感染被害に加え治安の悪さと医療体制の不備というトリプルリスクが重なったアフリカは、特に危険なエリアです。
今は現地に残された日本人の安否が気になりますが、やはり政府の指示通り自宅で待機し不要な外出を控えるしかありません。

政府も各地方の現状を正確に把握するのが難しい

既に発表されている感染者数や死亡者数だけでも十分に恐ろしい数字が並んでいますが、政府も各地方の現状を正確に把握するのが難しいことを考えると、まだまだ見逃されている感染者はたくさんいるはずです。
検査しない限り感染者としてカウントされていないので、発表されている感染者の人数以上に感染は広がっていると考えた方が自然です。
このウイルスは感染してもすぐに症状が出るわけではないことが分かっています。
また、自宅に引きこもったまま発症し、今も苦しんでいる方や人知れず亡くなっているけれど誰にも発見されず政府に報告されていない人もいるはずです。

 

まとめ

日本でも1日で一気に感染者が増え、テレビの前の国民にショックを与え続けていますが、アフリカではさらに激しくウイルスが猛威をふるっているのではないでしょうか。
WHOのテドロス氏も、今は発表されている感染者数は必ずしも全容を明らかにしていない、と警告しています。
今後、国内はもちろん、アフリカの感染影響に関しても注意深く見守っていく必要があります。