最終更新日 2024年11月18日 by erum
高い建物を建設する工事現場では、ほとんどの場合、足場が組まれることになるでしょう。
かなり高所の部分まで組まれているケースも多く、このような場所で働く人はすごいと感じる人も多いかもしれません。
しかしこのような状態で台風が直撃すれば、崩れてしまうのではないかと心配する人も多いものです。
現場で作業する人たちにとっては想定していること
台風でなくても強風で崩れでもしたら、特に近隣には大きな被害が及ぶことにもなります。
しかしこのようなことは、現場で作業する人たちにとっては想定していることと言えます。
当然のことながら台風や強風によって近隣に様々な被害を与えないようにするために、様々な対策がなされているといえるでしょう。
しかし素人からすれば、どのような対策がなされているのかわからず不安になる人も多いものです。
●足場の崩壊対策
工事現場が台風の際に行っている対策としてまず第一に挙げられることが、足場の崩壊対策と言えます。
工事現場において台風の被害の中で一番気をつけたいものが、崩壊してしまうことと言えます。
特に高く積み上げたものが崩壊すれば、近隣の住宅や道行く人にあたってしまい、破損させたりけがをさせてしまう可能性があります。
人間に直接当たった場合には、命にかかわる危険性も考えられるでしょう。
その対策として、通常の足場は壁つなぎと呼ばれる固定がなされています。
これは簡単には崩れないような工夫なのです。
しっかりと壁に固定されているので、少しの風が吹いたくらいではびくともしません。
また台風や強風などが予想される場合には、しっかりと固定されているかどうかを確認して、必要に応じては補修がなされることになるでしょう。
崩壊すれば大きな事故につながる可能性が高いため、工事現場では念入りに確認されているのです。
●養生シート
そして近年の工事現場では足場に加えて、周囲にほこりや資材などが飛ばないようにするために養生シートで覆われていることがほとんどです。
この養生シートも、強風などが吹いた場合には、あおられて危ないのではないかと思う人も多いかもしれませんが、この養生シートについてもしっかりと対策がなされています。
養生シートのほとんどが、足場に取り付けられることになるでしょう。
つまり養生シートがもしも強風などによりあおられてしまった場合には、倒壊する危険性があるということです。
養生シートは絞って使うことになりますが、絞り方は予想される風の強さにより異なり、三角形に絞っているものもあれば、まっすぐに絞っているケースもあります。
このように強風が予想される場合には、養生シートを絞ったりはがしたりすることで対応がなされているのです。
当然のことながら風があたる面積を少なくすればするほど、風の影響は受けにくくなるでしょう。
養生シートを絞っていなければ、台風対策がなされていないのかというとそういうわけではありません。
ネットで養生を行っているところもありますが、このような場合には風の影響もそれほど受けることはないので、絞る必要がないのです。
●看板
そして注意しなければならないものに、看板なども該当することでしょう。
現場には看板をはじめとし、カラーコーンやさまざまな道具など、風により飛ばされてしまいそうなものはたくさん置いてあります。
基本的には使っていない看板やカラーコーンなどはすべて撤去するようになっています。
しかし看板やカラーコーンの中には、立ち入り禁止を示すために置いてあるものもあり、なかなかすべてを撤去することはできません。
このようなものの対応としては、重りなどを設置して、風にとばされないような工夫がなされているのが一般的です。
●その他の対策
そのほかにも、風で飛ばされる可能性が考えられるものは、地上に置いてあるものだけではありません。
足場の上に材料などを置き忘れていれば、これが風にあおられて落下する可能性も考えられるでしょう。
養生シートを絞ることで風が通りやすくなっているため、このような場所にあるものは飛ばされる可能性は高まります。
このようなことから、基本的には使わない材料や道具などはすべて片付けることが鉄則なのです。
そして工事現場によってはパネルなどを作り工事の区間分けているところもみられます。
このパネルに関しても、台風や強風の影響により飛ばされてしまう可能性があるでしょう。
このようなパネルは基本的には地面に固定されているので、すべてが飛ばされることはありません。
強風が予想される場合には、数枚を機にパネルを外して風が通る道筋を作ることで、全体が倒れる心配もなくなります。
さらに強い台風などが予想されるのであれば、すべてのパネルを取り外す対策がなされます。
まとめ
このようにさまざまな対策がなされているものの、しっかりと対策がなされていない現場や、あまりにも大きな台風の場合には、周辺に被害をもたらす可能性があります。
できることならば必要以外周辺に立ち寄らないなど、自分で自分の身を守ることも重要であると株式会社KRHさんは言及しています。